2018年10月11日木曜日

オペアンプで真空管を駆動する

手もとにたくささんある真空管を活用する。そのために、やはり手もとにたくさんあるオペアンプをつかおうというプラン。

[製作した12AU7-PPアンプの詳細はこちら]

 あらためて見直して、想定される使用量をあきらかに超えている12AU7。小型テレビの垂直出力に使われたこともありますが、元々は普通の電圧増幅管です。これを音声出力用に使えば・・・普通に考えればオーディオ用としては全然問題外の低出力なのだけど、実際の私室のアンプの働き具合を考えると、プッシュブルなら使えないような物では無さそう。というか、6SN7-PPの事を考えるとけっこう良さそうな感じ。小型の机用アンプを作る計画がゆっくり動きだしました。

 6Z-P1シングルアンプに使用した出力トランスについて、ふと思いついて実験をおこないました。 どうやら、このKA-1220型はプッシュプルで使えるみたい。ならば、12AU7-PPアンプに使ってみよう。
  そうなると、次はドライブをどうするか。小型で消費電力の小さい12AU7を使うのだから、ドライブ回路も小電力でコンパクトなもの。私室のアンプの中には、同様の意図で真空管アンプの回路を半導体で置き換えたドライブ回路を持つ物があります。

 手もとにはあれこれ買い集めたオペアンプICがけっこう残ってます。オペアンプは、最初の頃はそこそこ高価でしたから、安い出物を買い込んでいました。でもすぐに性能の良い物が安く出回るようになりました。そうなれば、ひと世代前の物は出番を失います。一方、安くなったので所要数以上に買ってしまった物もあります。
 これらは、今後おそらく出番が無いでしょう。これらを使って真空管をドライブできるか。プッシュプルアンプなので位相反転回路が必要です。そうなると・・・ 結局、古典的な自己平衡型の回路になりました。スルーレートの点でちょっと厳しいですが、12AU7を振ることができそうです。(12AU7は三極管としては入力容量があまり大きくないです。)
 ただ、心配なのはDCオフセット。これは実際に組んで測ってみるのが早道のようです。