ドライバ段の試験をするには電源が必要。電源部を作るためにシャシーなどを加工して。結局ほとんどの作業が進んでしまいました。
[製作した12AU7-PPアンプの
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置き場所を考えたら、奥行きを長手方向に使うことになります。縦横の大きさを基準に選んだシャシーは、深さが5cmもあります。そこでこれを利用して、シャシーの上下に部品を盛り分けることにしました。上にカバーを被せて前面にパネルを付けますから、上面の部品に触れてしまう心配はありません。
出力トランスも電源トランスもバンド型で、特に電源トランスはカバー無しです。ハム防止のためには鉄心の軸方向を直交させたいです。それには電源トランスを横倒しに取り付けるのが良い。そのためにL字型の金具を作る。
通気の点で、真空管はサブパネルに付けることにしました。シャシーの深さが大きいのでかなり深く沈めることになり、これに合わせるためにドライバ段の基板も高いスペーサを介して取り付けます。
スイッチは前パネルに付けるので、パネルの加工が必要です。スイッチの位置がシャシーと中途半端に重なるので、その部分はシャシーを切り欠きます。
結局、筐体はずいぶん複雑な構造になりました。
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一応回路部分は完成 シャシー下面 |
ヒーターとオペアンプ用と、真空管用に、電源トランスが2個に分かれています。シャシー自体をシールドに使うように、上下で高圧と低圧に分けます。
ドライバに関係する部分はすべてシャシー下面で完結しています。動作チェックをするには、ここの部分を完成さるのが早道。しかしそれには筐体加工を完了させておかなきゃ。
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一応回路部分は完成 シャシー上面 |
ここまで来ると、出力段関係を作ればほとんど完成してしまいます。高圧側の電源回路は簡単です。これに出力トランスの1次側を通してプレートに繋ぐだけ。この配線の引き回しは、シャシー自体をシールドのように使って、上面を這わせています。
入力に発振機の信号を入れて、出力波形を確認。それらしい波形は出たけれど、NFをかけようとすると・・・何か変。ていねいにチェックすると、左右チャンネルの配線の一部を取り違えるという恥ずかしいミスでした。修正してあらためてチェック。
問題無さそうなので、出力にスピーカを繋いでみると、ちゃんとピーと音が出ます。そこで今度は音楽を入力に。予想以上にすっきり聴きやすい音です。高音はけっこう硬く鳴り、低音はゆったり伸びやかに響きます。
買い忘れて、代用品でしのいでる部品が数個。これを正規の部品に交換して、上部カバーを製作したら完成です。このまましばらく慣熟運転です。