出力トランスはインピーダンスを変換するもの。インピーダンスは巻き数の比で決まります。
2次側に繋ぐインピーダンスが変われば1次側のインピーダンスも変わります。2次側の4Ω端子に8Ωを繋げば本来8KΩのトランスは16KΩ相当になります。しかしインダクタンスや浮遊容量などは変わらないので、周波数特性などは本来とは異なります。普通は1/2から2倍程度なら実用上はあまり支障が無いと言われ、元からそのようにしてインピーダンスを変えて使えると謳った物もあります。
今回の6AK6計画の発端は余剰になった8KΩのトランス。これを2倍の16KΩで使うつもりでした。しかし、計画を進めるうちに気になる点が出て来ました。
このトランスは10W用です。定格の割にはコンパクトですがちびっこい6AK6には寸法的にも過大です。
死蔵するよりはと思って始めた計画ですが、より良い働き場所があるならそちらの方が良いはず。このトランスを活用してもらえるアテができたので、余剰のトランスはそちらへ譲渡して、より良さそうなトランスをかわりに使うことにしました。
筐体加工をはじめました |
イチカワのトランスに16KΩの製品があり、これを使用することにしました。6SN7プッシュプルアンプに使って音質の点でも気に入っている物です。サイズ的にも似合います。
イチカワのトランスは通販のみで店頭販売がありません。イチカワにメールで問い合わせると幸い在庫があるとのこと。急いでネットで注文。
CR類がまだ揃っていませんが、筐体加工と関係ある部品が決まりましたから、まとまった時間を利用してシャシーまわりの工作をすることにしました。アルミの切削くずが出る作業は一気にやってしまう方が良いですから。
※ イチカワは真空管用トランスの製造販売を2022年1月で終了しました。