2014年3月27日木曜日

12BH7A PP : 真空管の寿命

真空管って消耗品と言われます。でもその寿命はかなり差があるようです。

 真空管の動作は完全に金属電極の間の物理的な物。使ううちに徐々に状態が変化します。徐々に消耗してゆき、特性が劣化してゆきます。テレビでは、偏向回路とかでは同期がかからなくなったり振幅がたりなくなったりと限界が"見える"場合もありますが、ノイズとか輝度とか我慢すればどうにかなる場合もあります。オーディオ用のは場合も、どこまで使うか判断が難しいです。
 定格内でも劣化が早い管もあればいつまでも変わらずに働く管もあります。無理な使い方でもある程度耐える管もあれば、すぐに弱る管もあります。同じ管でも使い方によってずいぶん寿命が違うようです。12BH7Aはテレビの偏向回路ではかなり無理な使い方をされていたようです。現役当時は劣化の心配がある管でしたが、どうやらかなりしんどい使い方をされていたようです。中古の管を見ると片ユニットだけへたっている物がかなりありました。

12BH7A と 6BL8 どちらもテレビと縁のある管です

 ふりかえって見ると、このアンプは20年ほど働いています。私室でBGMをかけたり、DTMのモニタとしても働き、ビデオやテレビの音声もここから出していました。休日は朝から晩まで点けっぱなしの事も多く、時には切り忘れたりも。普通の家庭のテレビよりも稼働時間の割合は多いかもしれません。ややA級に近い動作で、無信号でもけっこう発熱しています。それでも管はずいぶん長持ちしました。12BH7Aはすべてテレビなどの中古の管で、この管で3代目。6BL8は2代目。これらは新品も含めて手持ちがかなりありますから、管が無くなって使えなくなる心配は無いでしょう。