2015年1月5日月曜日

6AQ5 : 活用する計画案

考えをまとめるには文字や図にして見るのが有効です。ここは本来はそういう目的で始めたところ。あらためて設計のメモを。

 残った課題は6AQ5のアンプ。元々は6CA7-PPアンプの習作に使おうと思って買い込んであった管ですが、本題の6CA7を一気に作ってしまったので出番が無くなってしまいました。

 あらためて6AQ5の使い方を検討します。今までの真空管アンプ製作と同じ方向で、自宅で実用するアンプを作ることとします。今までの検討をまとめて形にすると、3つの案に集約されます。
  • A案はシングルで使って私室の小型アンプの一員にする。初段に双3極管を置いて3球。ゲインの不足は前置アンプで補う。
  • B案はプッシュプルで使って私室の小型アンプの一員にする。ドライブはすべて半導体にして4球。
  • C案はプッシュプルで使って居間の常用アンプにする。ドライブは双3極管でミユラード型にするとして7球。
共通事項は、損失を抑えて使うこと。G2の電圧を下げて電流を抑える。 プレート電圧も低目で使う。ビーム管らしい肩の特性を利用する。最適な負荷になるような出力トランスを選ぶ。その上で、可能であればK-NFをかけることも考えます。
6AQ5(6005)はずいぶん細身です

 6AQ5の管形は小さいです。カタログ上の定格は大きいですが、単純に管の大きさだけで考えるとヒーター込みで10Wぐらいが上限でしょう。 ヒーターが約3Wですから、プレート損失は7W以下にします。プレートを200Vにすると30mAぐらい、250Vまで加えるなら25mAぐらいでしょうか。それにはG2を180V~150Vぐらいに下げれば良さそうです。
 小型アンプは棚の中で使いますから、総発熱量を抑える必要があります。既存の12BH7A-PPと同程度にするには、B案ではプレート損失を5Wぐらいにしなければならず、この場合はプレート180VでG2が150Vぐらいでしょうか。

 電流を抑えて軽い動作にすると、負荷抵抗は大きくなります。このあたり、目的と手段は逆ですが、6CA7アンプ設計の時と同じ過程です。ほど良い容量でほど良い負荷抵抗の出力トランスがあるかが問題。低い電圧に合う電源トランスも要りますが、こちらは最悪の場合は特注でしょうか。