[製作した12AU7-PPアンプの詳細はこちら]
事故はあり得ますが、無理なく使えば真空管は案外長く使えるような気がします。保守用に必要そうな数を考えると、どう考えても過剰な数を保有している管があります。
12AU7は欧州名 ECC82です。ECC83の12AX7と並んでオーディオアンプのあちこちに使われる管です。中μで内部抵抗が低く出力電圧も大きく取れます。直線性も良いです。小型でヒータ電力が小さい割に損失が大きく電流も流せるので、テレビでは発振や同期回路のほか、小型テレビの垂直出力にも使われました。
手持ちの装置では、プリアンプの出力に使っているので、取り込んだ管が新品と中古と合わせてそこそこあります。しかし居間でレコードを聴く頻度が低下していることもあって、どう見ても使いきることは有り得ない数です。
各社製12AU7 |
12AU7は許容損失が1ユニットあたり2.75W。12BH7Aの3/4程度。Rpが6.5KΩですから12BH7Aと大差無いです。テレビの垂直回路に使われていたのですから、ピーク耐圧は問題無いでしょう。これでヒータ電力が半分ですから小型のアンプにできれば面白そうです。うまく使ってやれば出力0.5W~1Wぐらいになりそう。それにはトランスに適当な物があるかどうか。
手持ちのアンプでは、最近増殖した私室の小型アンプが1W程度の出力ですが、私室はもちろん居間に持ち込んで鳴らしても不足を感じる事はあまり無いです。パソ用のLM386使用アンプと小ネタで作成したトランジスタアンプが約0.5Wの出力ですが、私室で聴くならこれらでも出力不足を感じる事はほとんど無いです。そうなると、12AU7を使ってコンパクトなアンプが作れるなら、けっこう使えそうな気がします。
そうなれば、なるべくネタ要素を盛り込む方向で思考ゲームです。