シミュレーターを使うにはパーツのデータが必要です。基本的な抵抗やコンデンサは入っていますから、微妙な特性が影響するような動作でなければ、ある程度の受動回路は組めます。汎用のロジック部品なども入ってますが、困るのはトランジスタなどの能動部品。先のシミュレートの際には、ネットで探して必要なデータを入手できました。ついでに探すと、主な真空管のデータもありました。うまく働くでしょうか。という事で、真空管の回路を描いてみました。トランスのデータが無いので、ドライブ段のみのですが、おおまかな電圧配分と振幅やゲインを確認できるでしょう。
2段差動 ドライブ部の検討 |
まず、先の計算値をそのまま入れて走らせてみます。一度目は見事に異常動作しましたが・・・配線ミスでした。繋ぎ直すと、ちゃんと出力が出て来ました。
6FQ7の2段目は、ほぼ予定どおり動作になりました。実用上ばらつきの程度でしょう。かなり謎だった1段目は 、シミュレーターでは予定とちょっと違う動作点になりましたが、だいたいマージンの内に入っていて問題無い程度。この段はゲインが高目に出て、トータルでは300倍ぐらいのゲインになりました。振幅にも余裕があります。仕上がりゲインをちょっと高目にしても20dBぐらい負帰還がかけられそうです。真空管には2~3割のばらつきがあります。実際に組んでみるとどうなるか判りませんが、けっこういい具合に進んでいるのではないかしら。