2013年12月23日月曜日

6Z-P1 Single : 作り直しています

なにごとも予習と復習が大切と言いますが、その間に挟まるフィードバックが最大のポイント。
 

  一応部品も揃ったので、6Z-P1シングルアンプの組み立て。まずは腕慣らしと新しい試みの検証という事です。

 SPICEを使うと各部の電流と電圧を簡単にグラフ化して比較できます。交流を入れれば山と谷の関係が一目瞭然。抵抗値を変えて良さそうな動作に落とし込むのも簡単。昔風のカットアンドトライですが、ハンダこては不要で費用は全然かかりません。なんとなくそれらしい回路が出来てしまった感じですが、使った部品のモデルがおおざっぱですから、実際に組んでみるとどうなるか。

  新規購入した出力トランスは春日のKA-1220です。電源トランスは中古ですが、サンスイ製です。目標の6CA7アンプは出力トランスがサンスイで電源トランスが春日ですから、ちょうど逆の関係となりました。
 シャーシー加工なんて何年ぶりかしら。薄いアルミ板なので加工自体は楽です。部品配置で見落としがあって、ネジ穴を開け直す事になり、余分な穴が開いてしまいました。それ以外は何とかできました。前面と背面のレイアウトは、現用の12BH7Aプッシュのアンプと揃えました。うまく出来たら、時々交替で使おうという目論見です。
 新しい試みのひとつが平ラグ板の使い方。組み立て後の部品の交換が予想されますから、ラグの穴を配線に使ってCRはラグ片の方に付けます。タイトラグの使い方に近い感じです。

まずは各部の電圧を測定

  まずは管無しで電源ON。手早く電源部をチェック。次は管を差して、あちこち電圧チェック。この段階がいちばん緊張します。しかしSGが予定よりも少し高目ぐらいで、あとはすべて予定の範囲内。いちばん心配だった半導体カスコードのドライブ段もSPICEが出した電圧とほぼ同じ。面白いです。
 入力に信号を入れて見ると、出力に電圧が出ます。増幅もしています。実験用の小スピーカーを付けて、音声信号を入れてみると・・・すんなりと鳴ってしまいました。低音も案外ちゃんと出ています。
 そこで出力トランス2次側を配線してNFをかけて・・・NFは12dBぐらいかかっているはずなのですが、特に異常発振も無いようです。ノイズもハムも無し。音声信号を入れてしばらく様子見。

 どうも高音が変です。妙にキラキラキンキンと。発振しかかり? NFの抵抗を外すと、かなり軽くなりますが、やはりキンキンと。我慢してしばらく鳴らしてみても変化なし。どうやら出力トランスの高域に暴れがあるようです。これと半導体のドライブ段が高域まで伸びすぎているのが重なってワルサしているのでしょう。
 NF抵抗に小コンデンサを抱かせてみましたが、(裸でも暴れているのだから当然)あまり改善せず。高域のゲイン自体を減らす必要があります。手持ちの部品にはちょうど良い物が無いので、また買い出しです。

後日談:出力トランス2次側の引き出し線からの電界の漏洩がドライバ段の回路に干渉していました。シールド取り付けで解決しました。