2013年11月22日金曜日

6CA7 PP : ドライバ部の利得

そろそろ部品の調達にかかります。しばらく部品屋から遠ざかってましたから、どんな物がどんな値段なのか調べながらです。

 回路の構成はすでに決まってますが、定数を拾ってなかった部分がありました。初段のまわりを再確認。
 初段の管には12AT7を考えています。ゲイン優先だと12AX7なんだろうけど、2段目である程度稼げますし、ここであまり高ろうとするとミラー効果の影響が大きくなりますから。
 12AT7はECC81の番号を持つ欧州系の管。本来は高周波用で、続番のECC82/12AU7、ECC83/12AX7に比べるとオーディオ用ではマイナーな存在。抵抗結合で音声増幅のデータは少ないです。浅いバイアスである程度電流を流して使う事を想定しているような感じの特性です。真空管のバラツキは2~3割ぐらいありますから、余裕見ておく必要もあります。ある程度詰めて組んだ上で、実測値を見て修正することになるでしょう。

6Z-P1シングルアンプ 実測して動作を確認中
 初段も差動アンプですが、負帰還も含めて見るとコモンモードでの使用になります。2段目とはC結合しますからプレート電圧の縛りはありません。μが60なので、プレート負荷を2倍弱の100kΩにして見ます。電源電圧は前段の220Vから1割ほど抵抗で落として200V供給するとして、プレート電流1.2mAほど。カソードが-1.4Vぐらい。入力がP-Pで1.5Vで出力がP-Pで80Vほどだからゲインは30倍ぐらい。差動で見ると半分になって15倍ぐらい。出力が10VP-Pになる入力は0.67Vで、この分はカソードが揺れます。この時のプレートの引き残りは75Vで支障無し。カソードを-100Vから引くとして、共通の抵抗が42KΩぐらい。けっこう良い値ではないかしら。
 全体のゲインを見ると、15×12×1.5で270倍。仕上がりが26倍の予定ですから、ちょうど良い感じです。