2015年4月6日月曜日

6AQ5 Single : 部品が揃いました

急ぐ航海ではないけど、あまり停泊しているとフジツボが生えます。そろそろ動き出す準備。

 この6AQ5アンプは予定外の製作。余禄の分はたっぷりと楽しみます。成り行きでやって来た真空管だから、部品も折りをみながら少しづつ集めています。
 シングル用で7kΩのトランスはいろいろあります。その中からイチカワ製の物を選びました。先に6BX7-GTのアンプに使用したのと同じ物です。大きさから見るとかなり余裕を見込んだ定格と思われます。イチカワのトランスはどのみち通販で購入するしかないのですから、時間の合間を見て購入しました。

 これで主な部品は揃いましたから、シャシー加工に向けて部品配置を考えました。使用する電源トランスには静電シールドなど何もありません。出力トランスはこれとなるべく離して置きます。このアンプではMT管4本が載ります。信号や電流の流れは一直線になるのが綺麗ですが、12BH7A-PPアンプでは甘く考えてノイズを拾いましたから、初段の真空管もなるべくトランスから離して置きたいです。
 真空管は6AU6を前6AQ5を後に置いて、信号は前から後ろへ行って90度曲がる流れにしました。6BX7-GTシングルアンプと同様の流れですが、今回は部品を3つにまとめてラグ板に付け、真空管と交互に置くようにします。

主要部品の大きさと配置の確認


 手持ちの部品から使えそうな物を拾い出ししまた。真空管ソケットは黒い樹脂モールドと白いタイト製を2個づつ使います。色違いにしておけば真空管の誤挿入防止になります。放熱の良いタイト製を6AQ5に、寸法精度が高くてかっちりするモールド型を6AU6に充てます。

 ここまでの製作では手持ちの部品をなるべく消費するようにしました。買い置きや計画変更による余剰品のほか、比較的状態の良い解体部品とか。今回も同様ですが、すでに使い切ってしまった物もあります。時間を見て日本橋に買い出しに行かなければなりませんから、足りない物をしっかりと拾い出してリストを作らなければなりません。それまでに、もう一度回路定数の確認です。

※ イチカワは真空管用トランスの製造販売を2022年1月で終了しました。
※ ラジオ少年は2024年3月末で頒布事業を終了しました。

2015年3月26日木曜日

6AQ5 Single : 進化した電解コンデンサ

あちこち春の花が咲いています。梅雨になるまではまだしばらくありますが、お出かけの合間に時間のかかることを少しづつ。

 6AQ5シングルアンプ。電源トランスに続いて、どのみち必要になる部品の調達を進めています。今度は電源部のケミコンです。
 アルミシャシーに真空管アンプを組みます。昔風のデザインでは、電源トランスの側には足で立つブロックコンデンサが定番。しかし昔のような耐圧の高いブロックコンデンサはほとんど流通しておらず、あってもたいへん高価です。6CA7アンプでは仕方なしにこれを購入しました。
 耐圧と容量の点だけであれば、普通の基板付け用が無いことは無いのですが、見た目があまりに貧弱です。6SN7-PPアンプでは、苦し紛れに基盤付け用コンデンサの中から耐圧と容量がちょうど良さそうな物を購入しました。昔のコンデンサに比べるとすっご く小さいのですが、小型アンプの大きさに合わせて見ると不釣り合いという程ではありません。そこから思いついて探して、これの直径に合う足(バンド)を購入しまし た。シンデレラの物語ではありませんが、うまく合う足を探すのはたいへんでした。単価は安かったですが、通販でけっこう費用がかかりました。

逆シンデレラ物語 : 足に合うコンデンサを探しました


 その後の6BM8アンプの時には、逆に手持ちの足を使うことを考えました。この逆シンデレラ方式はうまく行きました。ネット通販で探すと直径25mmのコンデンサがいくつかあり、その中から見かけを重視してなるべく背の高い物を選びました。スイッチング電源用の自立型のコンデンサで、あとで規格を見ると昔のケミコンとは比較にならない高性能でした。

 今回も 基板付け用コンデンサを使うことにしました。手持ちの足は使い切ってしまっていますが、ジャンク屋で25mm用の足を入手できました。先に使用した品種ではありませんが、同じぐらいの大きさのコンデンサがちょっぴり安く見つかりました。これはスルーホール実装用ですが、端子に直接部品をハンダ付けして使うのでは無いので問題ありません。
 定格の350V220μは12BH7-PPのシャシーに載っているのと同じですが、大きさはずいぶん違います。そして小さくても性能はこちらが遙かに上。電気的特性で音が良くなることは無いでしょうが、耐熱105度で耐リップル550mAで保証寿命8000時間というのはすごく信頼感があります。

2015年3月9日月曜日

12BH7A PP : アルテック型を子細に見直す

だいぶ春らしくなって来ました。

 本格的に暖かくなる前にと、大物の6CA7-PPアンプに繋ぎ替えて、締め切った部屋でちょっと大きめに鳴らしてみました。お馴染みの曲のほかに、最近はあまり聴かないアルバムもかけてみると、記憶にある曲と感じが違いました。音の粒立ちが良くて小さい高音が鋭く定位して聴こえます。奇妙に感じて他のアンプに繋ぎ替え。
 定番の12BH7-PPに繋ぎ替えると、曲全体の感じは同ですが、この粒つぶした定位感は無くなりました。出力の違いかしら。しかし非力な6SN7-PPでも同様にはっきり粒立ちして聞こえます。6Z-P1シングルアンプでは、(低音の響きは劣りますが)高音は6CA7に近い感じ。つまり、この曲はこういったキラキラ粒つぶな録音のようです。どうしても音像がぼやけがちのバスレフスピーカーでは気づかなかった違いが、硬くくっきり鳴るスピーカーで露わになった感じです。

 そうなると、12BH7-PPアンプに問題があることになります。しっかり聴く と、大きな音と被さると小さな音が溶けて鈍ったようになる感じです。単なる歪みとは違う感じで、混変調のようでもあり、スルーレートが足りないというような感じとも何か違います。

箱入りの新品たち : 中古の管が元気なので今のところは出番なしです。

 設計に勘違いが無いか丁寧に見直しましたが、その過程で気づいたこと。位相反転は普通のP-K分割ですが、思い込みから見落としがありました。出力段の側から見た事ばかり考えていましたが、ドライブ段の側からも見直す必要がありました。12BH7Aの入力容量は大きいですが、6BL8の三極部でじゅうぶんドライブできます。ただ、この時に素でインピーダンスの低いカソード側にはそのまま入力容量を充放電する電流が流れます。この電流がワルサしている気がします。 この問題を減らすため、カソード側が無理に頑張らないように、グリッドへ直列に抵抗を入れることを考えました。

  大型で感度の高い出力管でには、安定性のためにクリッドに数kΩの抵抗を直列に入れることがあります。6BX7-PPアンプには一種のおまじないとして1.5kΩの抵抗を入れましたが、倹約設計の12BH7-PPでは入れずに直結にしていました。この違いが微妙に効いているのかもれしません。
 この抵抗を大きくすればどうでしょうか。5kΩぐらいを入れてやるとドライバがかなり楽になるはずです。直列に抵抗が入ると、出力段から見たインピーダンスは上がりますが、10kΩぐらいでも問題無いでしょう。この抵抗と出力段の入力容量でローパスフィルタになりますが、この程度ではハイ落ちというほどにはならずに済みます。直流的には誤差の程度で全然問題無いです。

 という事で、急遽ハンダごてを起動。手持ちのあった6.8kΩの抵抗を各グリッドに入れました。カソード側だけでも良いのでしょうが、そこは気分の問題です。改修は簡単に済みました。で、鳴らすとあきらかに定位感がくっきりと向上していました。低音の響きも一段豊かになった感じです。長い間、ずいぶん損してきた気がします。P-K分割の3極管アンプにはこの抵抗が有効と思われます。近いうちに、6BX7-PPアンプも手直ししようと思います。

2015年2月13日金曜日

6AQ5 Single : 回路の検討

製作した6AQ5シングルアンプは こちら


なにごとも余裕がかんじん。ゆったり考えると思いつくことはあります。思いつきを形にするにはまた余裕が必要。

 先日の思いつきの、ドライバに6AU6を使う案をSPICEで検討。規格表の小さなグラフ相手に悩むよりも早くて簡単です。これと合わせて、A案の出力段の動作も詳細に検討。

 ビーム管らしく、肩まで使うならロードラインは低く平らに。当然小細工無しで素のビーム管動作。プレート損失を6Wに抑えると、250Vでは24mA。出力トランスに7KΩを使うとして、最適そうな動作点を考えます。振幅が肩まで行かないうちにカットオフぎみになります。プッシユプルならこれでも全然問題無いのですが、今回はシングル。肩まで振ってもカットオフしない程度に電流を流すなら、220V~230Vぐらいまで下げべき。実際のスピーカー負荷では高域ではインピーダンスが上がりぎみになりますが、普通は振幅が大きくなるのは低域。このあたりは微妙です。
 SPICEによると、この時のカソードは約8Vで、G2の電圧は165V。 このG2電圧から前段の電圧を作ります。真空管が暖まるまでの間に前段あたりのコンデンサに高い電圧がかかるのを避けるため、いくらか分流して下に引きます。
 B電圧は240~250Vぐらい。G2電圧は抵抗で落として作りますが、3~4mAほど分流してやれば大出力での低下を5Vぐらいに抑えられそうです。前段が1mAあまり使いますから、分流抵抗には2.5mAぐらい流せば済みます。

6SN7-PPアンプ 位相反転部の出力波形

 次は初段の計算。所要ゲインは約100倍で振幅は±8V。G2の電圧からデカップリングで1割ぐらい落とすとして150Vほど。余裕を見て、G2の電圧を1/3ぐらいにすると、プレート電流が0.9mAほど。所要ゲインからプレート負荷を82KΩとすると、プレート電圧が1/2ぐらいに来ます。けっこういいかんじ。この方向で進めそうです。

[ これをやってて気づいたこと ]
 6AU6って、今まで電圧増幅に使ったことが無かったので動作例とかノーチェックでした。使い慣れた6BL8の5極部が6AU6似と言われてそう思い込んでいたのですが、あらためて見直すとかなり違っていました。もともと出自が違うのですから当然のような気もします。
[ ついでに見つけたこと ]
 6AQ5にはレス玉の5AQ5があり、テレビに使われてるのを見たことがあります。データシートを見ていると、用途に垂直偏向出力が載っていましたが・・・・そのデータは3結にして使う場合。6AQ5はG2が弱いので3結やULは不向きと言われたのをそのまま信じていましたが、ピーク電圧や電流の大きな(そのかわり損失は小さい)偏向回路で使って問題無いなら、やはりこれは発熱が大きな使い方が問題だったのでしょう。

2015年2月3日火曜日

6AQ5 Single : 回路とゲインの検討

先を急ぐ航海ではありません。ゆっくりまわりを見回すことも大切。遊べるところでは遊ばなきゃ。まずは始動。

 使用するトランスの大きさなども関係しますが、ミニアンプのシャシー上にはMT管なら4本載ります。B案は、出力管を4本載せてプッシユプルにするかわりにドライバは半導体というプラン。対してA案は、出力管2本でシングルアンプにして、ドライバに双3極管を1本使って3球というプラン。
 双3極管を使ったのは、こういった小型のシングルアンプは3極管をアタマにした2段アンプという思いこみがあったからです。シングルの3段アンプは、安定性や歪みの点で不利ですから、素直に考えれば2段アンプなのですが、アタマが3極管でなければいけないことは無いのです。

 私室のミニアンプは出力は小さくてもゲインが必要です。3極管の1段ではどうしてもゲインが足りません。6BM8シングルアンプ6BX7シングルアンプでは、前にフラットアンプを置いてゲインを補いました。6BM8は複合管ですから、μ70の3極部を使わなければいけませんでした。6BX7アンプは その製作のきっかけから3極管でドライブするのは必然でした。

 昔のラジオ少年のアンプ製作では、単純で安くて出力が大きいことが大事。仕上がりゲインとかNF量とかはまったく適当でした。昔の製作記事を見直してみると、出力管は定格いっぱいで使って、前段もゲインを高くとり、その上で不安定でない程度に少しNFがかけられたら良いというような設計が多いように感じます。
 トーンコントロールとかを前に置けばここでゲインを取れますから、出力アンプ部の感度は低くて済みます。高価で面倒な5極管よりも単純な3極管。12AX7は2個入りなのでステレオにちょうど良いし、1個で良ければラジオ用でおなじみの6AV6がある。
 入力容量の大きな3極管をドライブするなら3極管という意味もあったかもしれませんが、6AR5や6BQ5ならその心配はありません。だいたい、高抵抗高μの3極管で無理にゲインを稼ぐようではむしろ逆効果のはずなのですが。
6AU6:高周波用なので外側の円筒はシールドです

 実用ラジオはスーパーヘテロダインで、音声増幅の初段は6AV6が普通でした。しかし初歩のラジオ製作の定番は並3や並4。出力管の前は検波増幅の5極管で、古くは6C6が、MT管では6AU6が多く使われていました。6AU6は本来は高周波用ですが、オーディオにも使われた管です。6AU6はちびっこい7ピンMT管で、デザイン的にも不都合は無いです。昔ラジオ少年のアンプ製作としては、前が6AU6というのもアリではないかしら。中古ですが何本か手持ちがありますから、これを使うことを考えてみます。

 6AU6は高gmの5極管です。電圧を上げてしっかり電流を流して使えば高い増幅率が得られますが、今回はそれほどのゲインは要りません。ほど良いゲインになる動作を選べます。出力管のG2の電圧を下げて使いますから、初段の電圧はこれより低くする方が回路が簡単で済みます。そうすると、ほど良いぐらいのゲインになるのではないかしら。とりあえずSPICEで遊ぶネタができました。

2015年2月1日日曜日

6AQ5 : 発熱を抑えて使う

元々多趣味なもので、いろいろゴソゴソしてます。その合間を見てまたゲームの続き。

 B案とC案は、出力段については真空管のプレート損失をどのぐらいに抑えるかの違い。まず、厳しい方のB案から、どのぐらい絞れば良いか検討します。
 現用の12BH7A-PPアンプは、プレートの損失とヒーターを合わせて約28W。対して6AQ5のヒーター4本分で11.3W。差し引き16Wあまり。1本あたりとして約4W。カタログ上の定格の1/3です。
 まず、A級で検討。普通に使うと、プレートとG2を150Vにして27mAぐらいといったところでしょうか。G2を下げて電流を絞る使い方なら、200Vで20mA、250Vで16mAといったところ。たたじ、一応そのまま計算してみると、出力はプッシュプルで2Wあまりというぐらい。かなりAB級に近い使い方をするなら、 出力3Wぐらいになりそうです。これだけ厳しい条件でもそこそこ出力が取れるのは見事ですが、6AQ5本来の意図とはかなり違っていそうな感じ。そして、このへんになるとSPICEもカタログ上の特性図もどこまで実態を示しているかかなり怪しくなります。

立派な紙箱に入っていますが、実は単なるゲルマニュームダイオード。

 C案の場合はプレート損失の制約が緩くなりますから、電流をそれほど厳しく絞らなくても済みます。G2を180Vぐらいまで下げればそのままA級で使えます。AB級にすればプレート電圧をもう少し上げられます。G2の電圧を少し下げて電流を絞っても良さそうです。出力は4W~5Wぐらいになります。感度も高くて能率も高くて、歪みもさほど多くない。このあたりが6AQ5にふさわしい動作のような気がします。G2電圧を下げて電流を絞るなら、プレート電圧を規格いっぱいまで上げるという設計もアリかもしれません(ピーク耐圧がちょっと怖いけど)。
 
 手もとの多極管アンプでは、6CA7のアンプがプッシュブルですが、これは大物で発熱も多いです。C案はこれほどでは無いけれど、常用するには大げさです。稼働率の事を考えると、私室で常時稼使用しているミニアンプにすべきなのかもしれません。そうなるとB案かしら。考えると微妙に悩ましいです。

2015年1月12日月曜日

6AQ5 : 真空管の大きさと発熱量

閉め切った部屋で少し大き目の音で音楽聴いています。パソの掃除とか、お部屋でもいろいろする事があります。その合間にゲームの続き。

 かたづけものをしていると、全然関係無い箱の中から見た目かなりくたびれたような真空管が1本出てきました。 25E5は欧州系の水平偏向用ビーム管で、許容損失が12W。国産管の12G-B3なども同じ管形で、ほぼ同じ許容損失です。音声用の6L6-GTはほぼ同じ大きさで損失 がひとまわり大きいです。12G-B3の改良型で許容損失が6L6と同程度の12G-B7はひとまわり管が太くなっています。6V6の許容損失12Wは25E5などと同じですが、管は少し小さいです。ヒーター電力の違いやオーディオ用とテレビ用の違いも考えると、熱的な厳しさはほぼ同じぐらいでしょう。
 こう考えてみると、6AQ5がMT-7ピンの小さな管で12Wというのは相当無理をしていると思えます。おそらく自動車ラジオ用として、寿命よりも小型化を第一に置いたのでしょう。当時は真空管は消耗品であり、振動の大きな使用環境では電気的な寿命よりも機械的な故障が多かったでしょう。
 6AQ5同じ管形の管について見ると、やはりヒーター込みで10Wぐらいのものが多いです。今回の設計では、プレート損失を7W以下に抑えることにします。

古い真空管がみつかりました。25E5はTVの水平偏向用です

  6AQ5のプレート電圧は275Vに抑えられています。狭い管内で耐圧をとれないという事もあるでしょうが、プレート損失の点でこれ以上の電圧は無意味という判断もありそうです。いずれにせよ、今回は無理せずに使います。
 まずゲームとして、A案についてSPICEで試します。プレート損失を抑えるためにG2の電圧を下げて電流を小さくします。6Wに抑えるとすると、250Vの場合は24mAとなり、200Vなら30mAです。この条件のG2の電圧は、それぞれ160Vと185Vで、バイアスが10Vと9V。データシートの動作例ではプレートとG2が180Vでカソードが8.5Vで電流が29mAとなってますから、かなり近い値です。自動車用ラジオ(DC-DCコンバータを使う)のB電圧が200Vぐらいですから、6AQ5をMT7ピンの管に入れたのは妥当という事になります。
 このあたりの動作で見ると、6AQ5って意外と高性能です。出力が2~3Wでゲインは約2/3倍。ラジオ少年定番だった6AR5と比べると、出力は少し大きい程度ですが、感度がぐっと高いです。6BM8だと出力ひとまわり大きいですが感度は同格。悩ましいのは出力トランス。最適なのは6Kぐらいですが、5Kを使うか7Kを使うか。

 かなり感度が高いのですが、わが家規準の入力感度にするとなると、電圧増幅部のゲインが24倍ぐらい要ります。12AX7を無理なく使って約40倍ぐらい、無理して60倍ぐらい。じゅうぶんなNFをかけるには不足です。ここで6BM8アンプの時の手法でK-NFをかけるとすると、ゲインは約1/2倍になります。12dBのNFをかけるとすると電圧増幅部のゲインは120倍ぐらい。
 6Z-P1アンプのように半導体使えば簡単なのですが、広々としたシャシー上にちびっこい管が2本だけでは見掛けが良くないです。やはり電圧増幅部にも管を使わなきゃ。
  • A1案 12AX7を1本使って普通の2段NFアンプとし、不足するゲインを前置アンプで補う。
  • A2案 12AX7の前にFETかトランジスタを1石足して3段NFアンプとする。
  • A3案 12AU7を2本使って3段NFアンプにする。
確実に性能を狙えるのはA1案。楽に作れそうなのはA2案。面白そうなのはA3案でしょうか。A3案は部品配置に苦労しそうです。