私室では、小型アンプたちの中でも比較的発熱の大きいアンプを鳴らしています。回路部分の発熱では、12BH7A-PPが最大で、6AQ5-PPはほぼこれに合わせて製作しました。6BX7-S、6BM8-S、6AQ5-Sの3台のシングルアンプは、これらより少し小さいぐらいで並びます。
6AQ5-PPは総発熱量を抑える意味で、出力管を定格よりも大幅に絞って使っています。このため管壁の温度は低いです。
6BX7は直径の大きなGT管ですが、管壁が熱くなる管として知られています。元々オーディオ用ではなく過大なヒーター電力に足を引っ張られているためです。アンプ製作時に管のまわりに通気穴をあけました。これが効いているのか、心配するほどの高温にはならずに済んでいます。
やはり高温になる管として知られている6BM8。主に外観改善が狙いだったのですが、出力管を10mm下げるようにしたところ、管周りの通気が良くなり、これも心配するほどの温度にはなっていません。
通気を改善するため、サブパネル構造にして6AQ5を4mm下げました。 |
問題は6AQ5シングルアンプ。定格よりだいぶ抑えて使っているのですが、6AQ5の管壁がけっこう熱くなります。1本あたりの発熱量は12BH7Aとほぼ同じですから、管形が小さいのが災いしているのはあきらか。管をいたわるという点からも何かしてやりたいです。と言っても、できるのは通気の改善ぐらい。
幸い6AQ5の真下は空いています。出力管とまわりの抵抗とコンデンサを中継している立ラグ板ごとユニット状にしてサブパネルに載せて、少し下げて取り付けた隙間から管壁に沿って空気が流れるようにしました。併せて配線の引き回しを少し修正。回路も部品も何も変わっていないので音が良くなるはずは無いのですが・・・・ やはり気分でしょう。