2014年2月11日火曜日

古い部品と設計の手法

長年の懸案だった6CA7プッシュプルアンプは当初の予想よりもすんなり完成しました。その課程でいろいろ振り返って考えることがありしまた。

 すんなり進んだのは、今までに身につけた知識や技術もあるけれど、大仕事と思っていろいろ検討して用心深く進めたから。まあ、その用心深さこそが経験の賜物なんだろうけど。
 いろいろ振り返って見るあいだに考えたこと。その中に微妙にし残したような物もあります。まあ、これも急ぐことではなし。時期が来たらゆっくりやればよし。


 真空管以上に無駄にたくさん残っていた古い半導体。初期にはたいへん高価だったけど、すぐに値崩れ状態になりました。真空管は数を少なくうまく使うのが工夫のしどころだったのですが、トランジスタは数個をうまく組み合わせて使うのが工夫。
 今回の6CA7プッシュプルアンプは出力管も含めて8球。双3極管を使っているので、ユニットとしては12ユニットです。これは真空管アンプとしては比較的多い方です。しかしトランジスタアンプなら、簡単な物でももっと多いのが普通。そのうえ小物とか作ると同じ物を何本も使いますから、使い易い物は多少多目に買っていたりしました。部品屋もお徳用の袋入りで売ってましたし。今回もミスなどで破損する事も見越してトランジスタ類は余分に買いました。幸いすべて無事に作動したので、余分の分はそのままストックになりました。

8本足の缶入りオペアンプ 登場時は火星人襲来のような衝撃でした

 初期には真空管に似た感じだったのが集積回路。特にオペアンプは単独の素子というよりも機能部品。○○用○○管という雰囲気。高性能の物は価格も高くて入手も難しくて、汎用の物でも安くはなかったです。それでもジャンクを解体したり特売を買ったりしてあれこれ入手して、いろいろ遊びました。709は制約が多くて使いにくかったです。301は(当時としては)高性能ですが、ひと癖ありました。741はぐっと使い易くなって値段も下がりました。この741や741の類似品はどれも比較的安定していて、オーディオ用や小物製作に気軽に使える物でした。
 初期のオペアンプの多くはこの写真のような金属のケース入りでした。セラミックのDIPに封止された物もありました。種々の機能のアナログICはプラパッケージが普通だったのですから、考えてみるとちょっと不思議です。しかしプラ封止のデジタルICが普通になると、いつまでも缶入りでは不便。だんだんオペアンプもプラ製DIPが普通になりました。 今は面実装が多くなってちびっこくふぺったんこのパッケージが多くなっています。