2014年2月7日金曜日

6SN7 PP : 試運転

最後にちゃんと接岸してタラップ下ろすまでが航海。予定よりも少し先まで進みましたが、ここで一度停泊。

 穴開き基板使うのはホントにひさしぶりです。初期の頃、オーディオ関係ではエッチングして基板作る事が多く穴開き基板は補助的な小物以外あまり使いませんでした。その後、マイクロコンピュータで遊んでいた間はけっこう使ったのですが、それもずいぶん前の事。

 しばらくぶりだから、すっかりカンが鈍っています。 基板にバランス良く見栄えよく部品を盛り付けるのも大変。部品の大きさの感覚がすっかり無くなっています。何度か微調整しました。電圧のかかる部品とか熱くなる部品とか、絶縁が気になる物とか、短いイラックスを通して基板から少し浮かせたり。
 増幅は1段ですが、カスコードで石が2個並びます。これが差動で2組あって、ステレオでその2倍。石が8個一直線に並んだ姿はちょっと奇妙です。使ったFETの足の順番で騙されるところでした。2SK362の足配置は2SK30と逆です。

 今日はハンダ付け作業。先の細いハンダこてを出して来て、ハンダも0.8mmの細い物を。マイコン関係に比べると配線の量は全然少ないです。しかし配線がなるべく交錯しないように引き回さなければなりません。特に今回はインピーダンスも高いし電圧も高い。コテ先のあて具合とハンダを供給するスピードの感覚を完全に忘れているのにびっくり。目も指先も衰えているので、細かな所に集中する気合いが持続できません。急ぐことはないので、少しづつゆっくり作業。誤配線が何より怖いですから。


 ひととおり配線したら、念のためテスタでチェック。やはり1箇所配線忘れがありました。電源部は先に組み立てて電圧が出ることは確認済みです。ここに繋いで各部の電圧チェック。なんか変。おかしな所のあたりを調べると、ハンダがちゃんと付いていない所がありました。部品が破損するような誤りでなかったのが幸い。修正して信号を入れると、ちゃんと増幅して出てくるようです。思い切って、真空管のグリッドへ繋いで、管を挿して。一応チェックして発振していない事を確かめてから、実験用のスピーカーを接続。あれ?左チャンネルだけ音が小さい?? 基板をそっと裏返して確認。ハンダのひげが接触していました。電圧のかかる所でなかったのでチェックが甘かった。

 しばらくぶりと言っても言い訳にならないです。かなり恥ずかしいミスが続発したけれど、なんとか音が出ました。 仮配線だった所をきちんと付け直して、しばらく様子見。その間に部屋を掃除して道具は片付け。特に熱くなったりする部分も無く音も正常なので、正規のスピーカーに繋ぎ替え。予想(昔に仮で試した時の印象)とは全然違う音。出力トランスが良いのでしょうか、低音がすごくゆったり響きます。高域は明るく、小さな音がくっきり聞こえます。あとしばらく鳴らしてみます。