2014年1月13日月曜日

6CA7 PP : 動作チェック

部品を盛り付けたラグ板を配線。ラグ板配線は仕上がりが速いです。

 狭い中で配線のとりまわしに苦労しました。ラジペンとニッパーをてこのように使って被覆を剥くという昔会得した技を駆使して作業。使い慣れた鉗子も大活躍。引き回してあった線のうち、長さが足りなかったのがありましたが、まあだいたい予定どおり。

 念のため、あちこち抵抗とか測って確認。どうやら致命的な間違いは無さそう。という事で、(管は挿さずに)おそるおそる電源を入れました。火花も煙も無し。大急ぎで各部の電圧を確認。なんせ、電源まわりが大がかりですから。ひととおりそれらしい電圧が出ているので、ドライバ段の管を挿しました。直結段が無いので1段づつ確認できます。プレートもカソードもほぼ予定の電圧。ちゃんと動いている? 思い切って初段の管も挿してみます。やはり電圧は予定の範囲内。ACを確認すると・・・何か拾っているのか電圧が出ています。発振か?? 今回は「オシロ」という武器があります。押し入れから引っ張り出して波形を見ると、60Hzの交流波形。ハムを疑ったけど、どうも違うみたい。どうやらどっかから誘導を拾っているらしいです。グリッド付近の線を整理してみると少しレベルが下がります。やはり電源トランスと管が近いのが問題のようです。間のあたりに金属物を入れるとレベルが下がります。シールド板追加も検討。

裸ゲインは約200倍

 とりあえずそのまま発振器を入力に繋いで、レベルを上げてゆくと・・・ドライバの出力に波形が出ます。上下でちゃんと逆相になっています。当たり前なのかもしれ ないけど、拍子抜けするぐらいアッサリと。振幅もじゅうぶん振れます。いきなり動かれると、なんとも不思議な感じです。入力と出力のレベルをオシロの目盛りの読みで比較すると約200倍。SPICEが出した裸ゲインどおり。しかし、SPICEってたいした物です。

 出力段のバイアス電圧が出ていることは確認済み。あとは出力段の動作だけです。その前に、製作したアンプ自体を利用して出力管の選別をおこないました。手元には中古の6CA7が合計9本あります。これに電圧をかけて、電流がちょうど良くなるグリッド電圧を測ります。1本だけ変な値が出ましたが、他はほぼ似た値。その中からほぼ同じ値のペアを作りました。

 イザ、出力管を挿して動作チェック。波は出ています。発振しているような様子はありません。このままいける?? いちど周囲を片付けて、入力に音楽ソースを繋ぎ、用心のため実験用のスピーカーを繋いで、スイッチオン。微かにブーンとザーが聞こえます。ボリウムをゆっくり上げるとちゃんと音が出ます。少しノイジーな感じですが、ちゃんと鳴ってます。ここまで来たらあとは最後の仕上げ。NFの線を繋ぎます。ノイズがすっと消えて静かになりました。念のためDC電圧とAC電圧を確認。発振もしていません。ボリウムを上げると当たり前のように音楽が聞こえます。一応用心のつもりでバイアスを少し深目に調整しました。馴染んでから再調整するのが良いでしょう。

 しばらく様子を見ても異常が無いので、常用のスピーカーにつなぎ替えました。古い真空管がまだ馴染んでないからでしょう。低音も高音もちゃんと鳴っているけど、何かバラバラの感じ。しばらく様子見です。