2014年1月3日金曜日

6CA7 PP : ボンネット

内部の作業が進む間に新しい展開が。

 ひと昔前の市販の真空管アンプのほとんどは通気性の良いカバーで上面が覆われていました。自作用にボンネットカバー付きのシャシーも売られていました。しかし最近の真空管アンプにはボンネットカバーが無いです。飾って真空管の灯りを眺めるにはそれで良いでしょうけど、部屋で実用しようとすると、万一の事故が怖いです。やはり何かカバーが必要。そう思って探しても現在市販のシャシーでカバー付きというのほとんど無いです。

 ナマのシャシーを買う替わりに入手したLUXのMQ-60のジャンクのシャシー。故障品を解体して使えそうなトランス類など外した残りらしいですが、ボンネットカバーがありませんでした。 MQ-60のシャシーはコンパクトなOY-15トランスにぎりぎり合わせたようなサイズ。ひとまわり大きなトランスなどを載せてボンネットを被せられるか、正直ほとんど無理と思っていました。だから後で管の部分を覆うカバーのような物を自作するしか無いと思っていました。
 実際にシャシーにトランスなどをあてがって見ているうちに、なんとかある程度の余地を取ることができました。内側の支障する部分を削れば、本来のMQ-60用のボンネットを使えそうです。シャシーのジャンクがあるなら、ボンネットのジャンクもあるのではないかしら。パンチング板など使って製作するにしてもそれなりに費用がかかります。思いついて探すと、都合良くボンネットのジャンクも出ていました。

ボンネット被せました 後ろ側の様子

 ボンネットはシャシーの穴に嵌るだけでしっかり固定される構造ではありません。出力トランスと干渉する内側の部分を削りました。外観はまったく変えずにうまく被さるようにできました。しかし微妙な歪みからガタツキがありますし、ボンネットがシャーシー上面に直接当たるのも気分的に良くないので、 薄いゴム片を挟んで少し浮くようにしました。

 背面の部品はほとんど元のまま使っています。電源コードは傷みがあったので新品交換しています。スピーカー端子は、元の物が使いにくいので、手持ちの物と交換しました。30Wを連続で使うには頼りない物ですが、どうせそんな使い方はしませんから使い勝手優先です。この点ではスピーカーのインピーダンス切り替えスイッチはあきらかに容量不足。こちらは交換を考えたのですが、そうすると元のツマミが使えなくなるので当面はこのままです。
 ボンネットは背の高いOY-15(95mm)を覆う高さがあります。本来の6C-A10はずんぐり太短い(高さ83mm)のに対して6CA7は背が高い(98mm)ですが、支障無く収まります。ちなみにSW-30の高さは85mmで、新しい電源トランス(90mm)よりも低いです。