2014年1月24日金曜日

12BH7A PP : 回路を見直しました

わが家でアンプよりも変化があったのがスピーカー。スヒーカーとアンプって悩ましい関係です。

 昨日は大阪市内に出る用事があったついでに日本橋へ足を伸ばしました。抵抗数個とコンデンサ数個の買い物。交通費を加算するとけっこう高価になりますが、やはり目で見て買う方が安心です。特にコンデンサは種類が多く寸法形状も注意が要ります。

 相性というよりも資質の違いでしょう。何が相手でも無難にあしらうやつと、良いも悪いも個性を際立たせるやつと。昔はメーカー製の中型3way密閉型スピーカーを使っていました。一時期はやや小型の2way密閉型と小型の1wayバスレフを併用していて、以後は居間のスピーカーは中型3wayバスレフ、私室は小型の2wayバスレフという体制が長く続きました。どちらもAV機器である程度実績のあるメーカーの製品で、何が相手でもそれなりに無難に鳴るスピーカーです。
 居間のスピーカーに変化はありませんが、私室には箱を自作したスピーカーが加わりました。ちょっと工夫した箱で、10cmのユニット1個をやや大容量のダンプトバスレフ箱に付けた物。周波数特性はあまり平坦ではなく、インピーダンスの暴れも大きいと考えられます。音楽を選びますし、試聴位置によっても音像が変化します。いろいろ癖が悪いです。音はくっきり鮮やかですが、時には音楽ソースのあら探しのようになってしまいます。それでも慣れてしまうと、その緊張感がちょっと心地よく感じてしまったり。

 どうやら、このスピーカー。アンプにとってもずいぶん厳しいようです。アンプを繋ぎ替えると音がずいぶん違って聞こえる曲があります。トランジスタアンプが大出力化した時期の小容量バスレフ箱用の重いユニットを変則的な箱に入れた。おそらくインピーダンスの暴れに加えて逆起電力とかいろいろあるのでしょう。これが小型のモニタスピーカーでは目立たなかった欠陥を露わにしたのでしょう。そして新しい6CA7アンプから常用の12BH7Aに戻した時にこれに気づいた。
 先日の聴き比べで露見した12BH7A常用アンプの問題点。回路定数をSPICEに入れてみると、けっこう難ありの動作でした。ある程度きちんと計算した値が元でも、電圧や利得とか調整するためにあちこち増やしたり減らしたりしているうちに良くない方向にずれ込んでいたようです。昔のアマチュアの製作ではありがちな事でしたが、組んでみてそれらしく音が出たのでそれ以上は追求しませんでした。
 SPICEでのシミュレーションでは、カットアンドトライも速いです。電圧や電流を見て抵抗値をE24で加減して様子を見る。お茶を飲みながら何回か繰り返しても時間はしれています。どうやら抵抗数本とコンデンサ数個の変更でかなり改善しそうでした。そこで、今度はSPICEの検証。お告げのとおり部品を替えて音が変わるか。

 一時期のBGM用として作った物で、当初はこんなに長く活躍するとは思っていませんでした。平ラグ板の配線ですが、部品交換とか全然考えていませんでした。部品は縦横にぎっちり付いていて、その両側から配線が出てます。狭い所で邪魔な線を外したりしながら部品交換。けっこう時間がかかりました。
 で、鳴らして見ると、気になった「もっさり感」は無くなっていました。 SPICEってけっこう良く効くようです。